「46種類の必須栄養素」ってご存じですか?
体は46種類の必須栄養素を求めています!!
今回は、過去記事に何度か登場した言葉「必須栄養素」についてのお勉強です。
私は、病に対する「予防めし」「治療めし」はもちろん、
「より美しく生きる」「よりたくましく生きる」など、
あらゆる人生設計において「必須栄養素を揃えること」が最も重要だと、常々考えています。
僕は、スポーツで結果を出したいと頑張っているんだ。
こんな僕にも必須栄養素は重要なの?
モグラくん!もちろんだよ。
健康的に筋肉をつけたい人も、
疲労回復をしたい人も、
必須栄養素の揃った食事は強い味方になってくれますからね。
私たちの体は、正しく働く為に、多種多様な栄養素が必要です。
そして、私たちの体は、その時に必要とする(不足している)栄養素を、合成する能力を持ち合わせています。
まるで、二酸化炭素や水を吸収して、酸素や糖を作り出す植物のようだね。
その通り!
植物同様に、人間の体も凄いでしょ!
しかし、どんなに頑張っても作ることが出来ない栄養素が46種類あります。
それが、必須栄養素と呼ばれる46種類の微量栄養素です。
46種類の必須栄養素の内訳
・ビタミン・・・18種類
・ミネラル・・・20種類
・アミノ酸・・・8種類(幼児は+1種類)
先に述べたように必須栄養素は、私たちの体が合成することはできません。
私たちは、正しく体を機能させるためには、必須栄養素を「食事」から、補給しなければなりません。
つまり、体は、必須栄養素を求めているのです。
栄養を摂ろう!というと、何を思い浮かべますか?
飽食の時代と言われる昨今、「栄養=カロリー」に偏りがちです。
是非とも「栄養=微量栄養素」と、意識して毎日の食事を組み立ててください。
栄養素摂取のポイントは「バランス」です
必須栄養素はバランスよく摂取される必要があります。
バランスよい摂取が、私たちの体に不可欠であると提唱した理論はいくつかあります。
「生命の鎖」
世界的に有名な栄養学者、ロジャー・ウイリアムス博士(1893~1988)の提唱した理論「生命の鎖」
「それぞれの栄養素は輪で繋がっており、不足する栄養素の輪は弱くなり、そこでこの鎖は切れてしまう」
博士は、更に以下のように説いています。
「生命の鎖の強さ、つまり健康のレベルは、
体に不可欠な栄養素がバランスよく摂られていなければ、高い水準は維持できない。
他の栄養素が十分に摂られていても、一つでも不足していたりすれば、
全体の健康レベルはその不足したもののレベルにまで低下してしまう。」
「私たちの身体は、自分が食べたもの、飲んだもの以外のものからは
何一つつくられません。これは学問的に真実です。」
「リービッヒの最小律」と「ドベネックの桶」
19世紀最大の科学者、ユストゥス・リービッヒ(1803〜1873)の提唱した理論「リービッヒの最小律」
「必要とされる栄養素のうち、与えられた量のもっとも少ないものにのみ影響される」
後に、この理論を、桶のイラストを用いて分かりやすく例えたのが、ドイツの農業画報の編集者ドベネックさんです。
栄養学を学ぶ上で、誰もが一度は目にする「桶」のイラストは20世紀初頭には誕生しているのですね!
むむむ!
たくさん食べても、何かひとつの栄養素が不足しているだけで、
不足した栄養素に対応した量だけ利用されて、それ以外は排出されてしまうの?
ナマズくん、その通りだよ!
いかにバランスが大切なのか理解できたかな?
最小律と栄養素について
さて、ここで問題です。
A子さんは、カルシウムを含む食材を十分に摂取しているのに、なかなか骨密度の数値が改善しないそうです。
なぜでしょうか?
みなさん、可能性のある原因を考えてみましょう。
骨は、「骨吸収(骨からカルシウムの溶解)」と「骨形成」を繰り返し、新しく生まれ変わります。
この破壊と建設のバランスを良好にするためには、主に4つの必須栄養素が必要となります。
骨の生まれ変わりに関わる必須栄養素
・カルシウム (必須ミネラル)不足
・リン(必須ミネラル)の過剰摂取
・ビタミンD(必須ビタミン)不足
・ビタミンK(必須ビタミン)不足
カルシウム不足はもちろんの事、上記栄養素の摂取量の過不足で、カルシウム欠乏症を発症させる危険因子となり得るのです。
なるほど!
骨密度が下がったからといって、カルシウムを多く含む食材だけを摂取していてもダメなんだね!
その通り!
上の問題に登場したA子さんは、カルシウムの摂取量は足りていると仮定します。
その場合、食事や生活習慣を見渡して、以下のポイントをチェックしてみるとよいでしょう。
・肉や魚、加工食品などの食べ過ぎていないか。
→上記食材に多く含まれる「リン」を過剰摂取している為、カルシウムの吸収が阻害されている。
・ビタミンDやKの摂取量が足りていないのでは。日光に当たる時間が少ないのでは。
→上記栄養素の不足により、カルシウムが定着していない。
あっ!
ビタミンDは、食事で取り入れる他、紫外線でも体内に作られるって聞いたことあるよ。
モグラくん!よく学んでいるね!
今日から始める体質改善
私たちの体は、毎日3%程度、細胞が生まれ変わっています。
一部の細胞を除いて、7年程度ですべての細胞が生まれ変わります。
是非、この記事を読んだ今日から、必須栄養素を揃えるを意識した食事で、7年後の健康を守りましょう!
昨日と今日の僕は、3%も違う個体なんだね!
肌の生まれ変わりは、大体ひと月だって聞いたことあるよ!
その通り!
しかし、十分に必須栄養素が揃っておらず、生命の鎖が軟弱な人は、基礎代謝が低くなってしまうよね。
そんな人は、肌の生まれ変わりは「ひと月+年齢」と考えてみてね。
なんと・・・
体をこすると垢が出たり、髪の毛や爪が伸びたり・・・
体の生まれ変わりを確認できる手段はたくさんあるよね。
そうそう、便には、新陳代謝した体の内側の肌(粘膜)が含まれているんだよ。
私が、腸活を学んでいる時に出会った、「うんち博士」こと辨野(べんの)義己先生は、
便の組成に関して、「6~7%は新陳代謝によって剥がれた腸である」と、おっしゃっていました。
まぁ、余談ですが・・・(笑)
辨野(べんの)先生がうんちの研究を!!
お名前にぴったりな研究対象だね。
必須アミノ酸の覚え方
学生の頃、教授から教えてもらった語呂合わせの必須アミノ酸の覚え方は、20年以上経った今でも忘れません。
皆さんも覚えてみませんか?
知識は、誰かに話すことで定着します。
健康を維持して欲しい大切な人に、必須栄養素の必要性と共に、披露してみてください。
必須アミノ酸の覚え方
「アメフリヒトイロバス(雨降り、一色バス)」
アルギニン(※1)、メチオニン、フェニルアラニン、リジン、ヒスチジン(※2)、トリプトファン、イソロイシン、ロイシン、バリン、スレオニン
※1の準必須栄養素と、※2の乳幼児必須栄養素を除いた8種類が、必須アミノ酸です。
<必須栄養素を揃える工夫めし>
日々の食事で必須栄養素を揃えることは、決して簡単ではありませんが、栄養素の数を確保する工夫をしてみてください。
・栄養素が酸化したり失活している可能性が高いであろう、「冷凍食品や加工食品」には期待をしない。
・野菜は採取してから時間の経過と共に栄養素が失活します。地産地消の「採れたて食材」を意識する。
・なるべく多種多様な食材を組み合させて、カラフルな食卓を。
・加熱することで失活する栄養素もあります。時には、生のまま食材にかじりつきましょう。
・調理で栄養素の吸収率が上がる栄養素もあります。色の濃い野菜は、良質なオイルと合わせて食べよう。
栄養素を多く含む食材として、母乳や鶏卵が有名ですが、蜂が花々から集めた花粉(ポーレン)も完全食として有名です。
私は、20年以上前からポーレンやアロエベラ等の健康補助食品で必須栄養素を揃えています。
良質なサプリメントに出会ったら、活用もおススメです。
サプリ、腸の勉強をしているのでとてもわかりやすく勉強になりました!
吉永様
嬉しいコメント、ありがとうございます。
当社の社員が、毎日を健やかに過ごせるようにと願いを込めてブログを綴っております。
もっとわかりやすく出来ないか…と、日々思い悩んでおりましたので、
頂戴したコメントに、ほっとひと安心致しました。